『FAIRY STYLE』の製作・撮影のこと |
『FAIRY STYLE』(フェアリースタイル)。
宝塚歌劇専門チャンネル、スカイステージでの番組です。
同期の娘役さんお二人が、お互いをイメージしてものづくりをし、
プレゼントしあうという番組です。
今回は、93期生の、花組・桜咲彩花さんと、月組・花陽みらさん。
出来上がった番組を、私も拝見しましたー!
やっぱり可愛い、娘役さんたち!!♡
『フェアリースタイル』では、これまでもたくさんの娘役さんたちが
いろいろなものづくりに挑戦されてこられたそうですが、
オーダワンピースというのはもちろん一日で完成するものではなく、
ここまで大がかり?な収録ははじめてだったそうです。
ではでは、どのように製作を進めていったのか、
どんなワンピースが出来上がったのかなど、お伝えしていきます!
2015年4月某日 *桜咲さんと打ち合わせ収録
打ち合わせ収録は、宝塚の大劇場横のスタジオにお邪魔しました。
桜咲さんとはこのときが初対面。
「よろしくお願いします~」とあらわれた桜咲さん。
ちょ~~可愛いんですけどー!!♡と取り乱しそうになりつつ、
いかんいかん、しっかりお仕事せねば、と心を落ち着け、
しかし終始ヘラヘラしている私・・・!
べーちゃん(桜咲さん)が思うみくちゃん(花陽さん)のイメージで、
デザインを固めていきます。
衿がついていること、ビジューをつけたい、
後姿にもこだわりを入れつつ、シルエットのきれいなワンピース。
色は、みくちゃんの大人らしさも引き立たせるような紺色をメインに、
オフホワイトとバイカラーにすること、
生地はパーティでも対応できる生地感のものに。
などのデザイン詳細が決まりました。
生地はまた後日ご用意してもらうことになり、この日の収録は終了。
べーちゃんはとてもほんわかした雰囲気で、
女の私でも守ってあげたくなる女性らしさにドキドキしてしまいます。
さすが娘役さんです!
ですが、プロなので当たり前かもしれませんが、
カメラが回るとキリリっとなる場面もあり・・・
そんなべーちゃんと、私はまだお会いしたことない花陽さんをイメージし、
俄然、ワンピース製作への意欲が高まっていきました。
そして、べーちゃんが選んだ生地が届き、製作に取り掛かります。
出来上がったのがこちら!

白い生地で、シャツ衿のようなまっさらな衿をつけ、
同じ生地で裾に切り替えを。

身頃の上は透ける素材で切り替えて大人の女性らしさを表現しました。
こちらも柄物にするか打ち合わせの段階では迷われていましたが、
無地にして正解でした◎

ここから、最大のデザインポイントである「ビジュー」を、
べーちゃん自らつけていきます。
そちらはまた後日の収録で・・・
2015年5月某日 *花陽さんと打ち合わせ収録
ちょうどべーちゃんデザインのみくちゃんワンピースが仕上がろうとしている頃、
今度は花陽さんとのデザイン打ち合わせ収録が行われました。
みくちゃんともこの時が初対面でした。
わー♡わー♡!!ですよね、もう。。
みくちゃんも、娘役さんならではの可憐さを持ちながらも、
太陽のような明るさと人懐っこさを感じさせる、とっても気さくな方でした!
みくちゃんは、大まかなデザイン画を描いてくださいました。
そちらをもとに、収録が進んでいきます。
みくちゃんが考える、べーちゃんのイメージ。
こちらでもやはり「衿(つけ衿)をつけたい」ということ、
そして「研9(宝塚歌劇入団9年目)なので、少し大人の女性らしさを入れたい」という、偶然にもべーちゃんと同じ意見が!
思わず「おー!!」と言いそうになるのをこらえました。。笑
いろんなキーワードを紙に書いていき、デザインがまとまってきました。
収録で実際に使用していた紙です。(殴り書きです…)

しっかりイメージを持っていらっしゃったので、
スムーズにデザインが決まりました。
生地の感じもだいたい決まって、この日の収録も無事終了。
生地は、みくちゃんのイメージする「美術館の絵画のような花柄」という
いい感じの花柄がなかなか見つからず、
なんと海外からお取り寄せすることになり(!)、
到着を待って、製作に取り掛かりました。
出来上がりがこちら!

そして、こちらのワンピース、
通常は黒の裏地を合わせるのが一般的なのですが、
黒だとせっかくの柄が沈んでしまうとのことで、
裏地は黒でなく、薄い黄色をご用意していただいていました!
なのできれいに柄が出ています。素晴らしい!

裏地をつけず一枚仕立てにしました。

こちらのワンピースも、ここからみくちゃん自らつけ衿を作り、
ようやく完成となります!
つけ衿を作る作業は、また改めての収録。
2015年5月某日 *桜咲さんがみくちゃんワンピースを完成させる
さて。先日出来上がったべーちゃんデザインワンピースにビジューをつけていく作業を、cous cousに来ていただき、撮影しました。

ターコイズブルーとクリアな白で、いろいろな形をご用意。
撮影の日までべーちゃんは出来上がったワンピースを見ていなくて、
当日いきなりビジューをつける工程からはじまったのですが、
ビジューのパーツを見た瞬間、早速べーちゃんの中でデザインが思いついたようで、ほとんど迷うことなく決められて、びっくりしました。
娘役さんは、ご自身の小物やアクセサリーや髪飾りなどを自分で手作りすることも多いそうで、さすがだな~!と思いました。
べーちゃんがこだわりにしていた、後ろ衿の部分にもビジューをつけて、、

きゃっきゃしながら、かんせーい!!

全体で見ると、ビジューをつける前とまた雰囲気が違います。



みくちゃん、喜んでくれるかしら、、、と私もドキドキです。
2015年6月某日 *花陽さんがべーちゃんワンピースを完成させる
こちらも、cous cousに来ていただいての作業&収録でした。
白いつけ衿に、黒いリボンをつける作業。
みくちゃんも、手先を器用に動かし、お話しながらすいすい縫い進めていき、
思っていたよりも早く仕上がりました。


いくつかあったリボンの中から、グログランリボンをチョイス。
わいわいしながら、かんせーい!!

この日の収録の中で、黒の衿もあったほうがいいね、ということになり、
追加で黒いサテンのつけ衿も作成しました。


みくちゃんデザインワンピースも、べーちゃんどんな反応するかしら・・・と
ドキドキしながら、プレゼントし合う日を待ちます。
2015年6月某日 *お互いのワンピースをお披露目&プレゼント
いよいよやってきました!この日が!
この日は、私はちょうどうめだ阪急にてイベント出店している最中で、
でもどうしてもお二人が着ているシーンに立ち会いたい!とわがままを言い、
宝塚での収録だと移動が難しいので、なんと梅田で収録していただくことに!
もちろん他の都合もあるのでしょうけど、うれしかったです。
ありがとうございます!
出店のほうは作家さんに数時間お願いして、見に行きました。
(万が一サイズが合わなかったり、ご希望が何かあればその場で伺って、
手直しすることも可能なので・・・というちゃんとした理由もありましたが、
それよりもただただ、お二人が着られたところを拝見したかったのです♡)
じゃーーん!!!

すごい!イメージにぴったり!
お互いのことを思ってデザインしただけあって、
お二人ともとってもお似合いでした!!
お二人とも気に入ってくださって、いっぱい着ます!と言ってくださって、、
ほんと、感激、感無量でした。
生地で見ているよりワンピースになったほうが可愛いし、
ただのお洋服より、実際に着られたほうが更に何倍も可愛かったです。
べーちゃんからみくちゃんへ、サプライズが。
ワンピースに使ったビジューの残りで、お揃いの髪飾りを作ってプレゼント!

私もとても嬉しい気持ちでいっぱいでした!
番組の最後に、お互いがお手紙を読み合うシーンがあるのですが、
そちらも現場で拝見していて、思わず泣けてきました。
なんで私が?って感じなのですが。。。(^^;)
いつもお洋服を娘だと思って生み出し、送り出しているように、
べーちゃんもみくちゃんも、もう娘のような感覚でしょうか。。違うかな。。
ちゃっかり記念撮影も♡

このお写真も今回の経験も、一生の宝物にします!
* * * * * * * * * *
自分と重ねるのはおこがましいのですが、
cous cousも、お店をオープンしてから9年目。
宝塚歌劇でいうと、私も研9ということになります。
なので、今回、研9のお二人とご一緒させていただけて、
なんだか本当にご縁なのかな~と思いました。
そして、これまた完全に個人的な話ですが、
私のいとこが、10年ほど前に、娘役トップをしていた時期があります。
そのとき初めて観劇し、それから彼女の出る舞台を何度か見に行きました。
現役のときはあまり本人に会う機会がなく、
お正月の帰省などで会えても、宝塚の話はあまりせず、
お話できない部分もあるのかな~と、わりと謎が多かったのですが、
こんなふうに毎日忙しく、でもとても楽しそうに充実した日々を、
あの頃彼女も送っていたのかな~・・・と思うと、
なんだかこみあげてくるものがありました。
(早くまた会って、このお話を伝えたいです!)
今回のお話をいただいて、本当にいい経験になりました。
また、改めて宝塚観劇をするきっかけにもなりました♡
べーちゃん、みくちゃん、関わってくださった方々、
そして放送をご覧いただいたみなさま、ありがとうございました。
とーてーも、長くなってしまいましたが、
最後まで読んでくださってありがとうございます。